【座談会】セミナー延長戦!ガイナーレ鳥取が実践するサッカー以外で稼ぐ、地域を活性化する方法とは?
掲載日:2023年7月5日
株式会社インターナショナルスポーツマーケティングでは、これまでスポーツチーム・協会向けセミナーを十数回開催しています。
2023年5月23日に開催したセミナー「ガイナーレ鳥取が実践する、サッカー以外で稼ぐ、地域を活性化する方法とは?」では、アンケートにてたくさんのご質問や
情報交換のご希望をいただきました。そこで、アンケートにてご希望・ご質問をいただいた方を対象に、今回はじめて座談会を開催しました。
セミナーの登壇者であるガイナーレ鳥取 高島様を交えて、Jリーグ、WEリーグ、なでしこリーグ、JFL、地域リーグ、Bリーグ、Vリーグ、Tリーグなど多競技の関係者に
ご参加いただき、地域連携や社会連携、スタジアム集客について話し合いました。
目次
ガイナーレ鳥取の事業・取り組みの概要
高島)ガイナーレ鳥取の社員数は約20名、この人数は若手育成のためのアカデミースタッフを含むため、実質のクラブ運営は12~13人ほどで担当しています。
私がガイナーレ鳥取に入社し成長戦略を考えたときに、興行1試合毎に利益は出ておらず、スポンサーからの支援以外にも、収益の軸を作らなければクラブとして立ち行かない状態でした。そして山陰という地域性も考えたときに、人口も企業数も少なく、スポーツの優劣だけで色を出していくのは難しい。
そう考えたときに、主語を「地域」にした事業作りと、クラブのカラーを出すことが必要と考え、そこにリソースを割くように活動をしてきました。
ガイナーレ鳥取が実践する「野人プロジェクト」、今まで実施した内容は?
参加者)セミナーで説明していただいた「野人プロジェクト」ではどのようなことを過去に実施してきたのか、くわしく教えていただきたいです。
高島)主語を「地域」にした事業作りの一環として実施してきたのが、「野人プロジェクト」です。この活動は、2014年から活動を開始しました。ふるさと納税と同様にクラブに寄付をいただいた方に、返礼品として地元の魚など特産品をお送りしています。
このプロジェクトは、境港市の市場に営業しに行ったときに、地元の方に「お金はないけれど、魚はある」といわれたことがきっかけでスタートしました。当時はそういった取り組みをしていたスポーツ団体が少なかったことや、代表の岡野が漁師の恰好をして商材写真を撮ったりしたところ、メディアにもとりあげていただき、初回は2,600万円の寄付金が集まりました。
その寄付金を元手にフェルナンジーニョ選手を獲得したのですが、なんとフェルナンジーニョ選手が5試合で7ゴールと活躍してくれました。運営は「これは行ける!」と手ごたえを得たのがきっかけで、今では寄付を夏と冬の2回で募集しています。
商品選びや発送はどうやっている?
参加者)毎年の夏・冬の商品選びや発送作業はどのように行っているんですか?
高島)返礼品は地元の特産品です。夏はマグロ、冬にはカニなど、魚介類が多いですね。地元鳥取を感じていただける商品を選ぶように心がけています。寄付は、代表の岡野の影響もあり浦和の方や、選手のふるさとの方々、ほかにも日本全国から寄付が集まってきます。
商品選びは、部署にかかわらずいろいろなメンバーが担当しています。ガイナーレ鳥取は、事務所が米子市と鳥取市にあるんですが、夏は米子市スタッフ、冬は鳥取市スタッフというように担当分けをして意見を出し合って選定。仕入れ交渉までスタッフが行います。
過去だと1本100万円のマグロを取り扱ったことも。それもきちんと購入してくださった方がいました。そのマグロは1人ではさばききれないため、ご厚意でスタジアムで観客のみなさんにふるまっていただきました。
参加者)1本、100万円のマグロ!買ったのはどのような方だったんですか?
法人の方でした。法人の方にも、返礼品をBtoBのお歳暮やお中元に利用していただくことがあるんです。
しかし、すべてが成功しているわけではなく、トライアンドエラーを繰り返しながら、うまい感じに成り立っているのが「野人プロジェクト」です。
最近では定番商品を取り扱いつつ、スポンサー企業からToC向け商品を取り扱っている会社に協業のご提案をしていただいたり、鳥取で話題になっているお店に声をかけて野人プロジェクトにご参加いただくように努めています。そののちに、ガイナーレ鳥取のスポンサー営業をさせていただいています。
発送に関しては、スタッフが少ないこともあり、基本的にはお取引いただいている業者さんにお願いしています。注文情報をお渡しして、発送していただいていますが、発送の際には必ずチラシを同梱していただくようにしています。
課題としては、もう少し県外の方にご利用いただきたい。そこはもう少しマーケティングが必要なところです。これに関してもトライアンドエラーで毎回仮説を立てて、いろいろと試行錯誤しています。
参加者)野人プロジェクトは通年で実施しているのですか?それとも時期を区切って実施しているのでしょうか?
基本的には2カ月に区切って実施しています。途中で商品を追加して山場を作ったりと、工夫しています。
こども食堂との連携「つながる食堂」
高島)「つながる食堂」は、JリーグとNPO法人むすびえとのコラボ企画です。コロナ禍で、子供たちが食堂に集まれない問題に対して、地域としてなにかできないかと始まりました。地元のJAや食品会社に協力してもらい、オンラインで選手と子供たちがごはんを食べる企画を実施しました。最近ではコロナも落ち着いてきたので、今後はリアルでの実施を準備しているところです。
参加者)参加人数については何人くらいでしたか?参加者には試合への誘致は行ったのでしょうか?
参加人数は30人くらいです。試合への誘致は行いませんでしたが、その中から興味を持ってもらい試合に来てくれたお子さんもいました。地域連携や社会連携活動は、どうやって集客に結びつけるのかをよく質問を受けますが、正直にいえばダイレクトな集客にはすぐつながりません。
地域連携や社会連携で大切なのは、「聞いてくれる耳の数を増やすこと」。自分たちが何かを発信したときに、受け手の数を増やすための活動だと思って活動をしています。
自分がイベント参加者だった時に、「次試合来て!」と言われても文脈的につながらないし、行こうとは思わない。ただ、接点を作って聞く耳を増やしておけば、たとえばガイナーレ鳥取がJ2に昇格する大一番の試合で「どうしてもスタジアムに来てくれ!」と発信したときに、ようやく足が動く人がいるかもしれない。そういうものだと思っています。
環境保全プロジェクト「ちゅらふる」について
高島)「ちゅらふる」は海の清掃活動で、地元のサーフィン団体とゴミ拾いを実施しました。この企画のスタートは、スタッフの中でサーフィンをやっている者がいて、清掃活動をしているが人が集まらないといっていたのがきっかけ。それであれば、自分たちがスピーカーになり発信する、さらに仕組みとして清掃活動に参加しやすくするにはどうしたらいいかというアイデア出しから一緒に企画を行い、今に至りました。
そのほかにも、別のボランティア団体とも定期的に清掃活動も実施しています。そちらの活動では、地元の高校生と地域について考える活動も実施しています。
参加者)高校生からはどんなテーマや課題があがってくるのでしょうか?
高校生からは「海」「空き家」というテーマが多くあがってきます。どちらも通学中に目に入るものだからでしょうか。
では、それをどうしたらいいか?というところに関しては、1年間ではアイデア出しまでしかできません。では学年が変わったら、考えることをやめてしまっていいのか?となると、それはもったいない。そこで、いまガイナーレ鳥取のスポンサー企業に声をかけ、アイデアとのマッチングを実行に移そうとしているところ。こういったプラットフォームを、ガイナーレ鳥取で提供できるといいなと思っています。
参加者)とても面白い取り組みですね。スポンサーも地域の声を聞けるのは嬉しいと思う。ちなみに学校にはどのように企画を持ち込んだのでしょうか?
知り合いに高校の先生がいて、そこがきっかけです。アポイントを取って企画を持ち込んで…というよりは、食事の場などでアイデアを話たり、人のつながりを活かして実現している感じです。
シャレンパートナーの権益組み立てはどうしている?
高島)シャレンパートナーについてのガイナーレ鳥取としての取り組みはこれからスタートするところです。アビスパ福岡さんが先行して実施しており、さまざまなトピックスをリリースしています。
スポーツ団体の協賛というのは、看板だったりユニフォームだったりに対しての協賛でしたが、シャレンパートナーでは、「こういう街を作りませんか?」「こういう街にしませんか?」というビジョンに対しての協賛を募りたいと思っています。
その考えは「しばふる」というプロジェクトが現体験となっています。
鳥取には耕作放棄地がたくさんある。そこが緑でいっぱいになったら、この地域ってきっと変わるよねというビジョンを作って話をしたところ、それっていいよね、そうなりたいよね!と賛同してくる企業がたくさんあったんです。そこで協賛費用をいただけ、プロジェクトが始動できた。
ただ、実際にはビジョンを描いているだけでは難しいところがあり、実績が伴わないと協賛金は集まりません。お金を出していただいたからには、出してよかったと思っていただけるように、結果としてお返ししたい。
お返しできた結果としては、Jリーグシャレン!アウォーズを受賞したり、実際に耕作放棄地が少なくなって、芝生でよろこんで遊んでいる子供の顔を見せられたところかなと思っています。
そして、実は「しばふる」には副産物もあって、芝にすることで保育士さんや親も泥まみれにならず喜んでいただけたり、土のグラウンドではできなかった夕涼み会ができたりという声をいただいています。そういった「しばふる」から生まれた副産物もしっかり可視化し、レポーティングして、協賛企業にお返ししたいと考えています。
参加者)協賛金は無形商材に対して募るのはなかなか難しいなと思っていました。協賛を募りやすい看板、チケットなどについつい目が行ってしまうが、それだけでは結果ついてこない世の中になってきている。社会連携を掲げて、人の想いもかかわる商材になってくると、協賛してもらえる、もらえないが担当者によって分かれてくるなと悩んでいます。
高島)そうですよね。結果ではもちろんお返しするものの、地域課題や社会連携は1年で結果が出るものではありません。
やり方としては、今どんな進捗かというKPIは設定しておくべきで、それを示せるように取り組んでいくのがいいかなと思います。
現在、1社協賛を検討してくださっている企業があるのですが、なにに対してお金を払っていただくかというと、「しばふる」のような既存のプロジェクト名に対してではなく、地域に対して貢献できるようにやっていくというざっくりとしたビジョンに対して協賛を検討していただいています。ではどういった形で、協賛企業に対して形でお返しできるかというと、わずかなものではあるが自分が講演会に出てPRしたり、スタッフがシャレンパートナーのロゴつきアウターを着て露出を増やしたりすることを考えています。
さらに大きくいうとガイナーレ鳥取がメディアに露出するのはスポーツコーナーですが、地域連携、社会連携に関していえば社会欄、地域欄に露出をふやしていくことが大切なプロセスだと思っています。そこで協賛企業の名前が出て、取り組みが評価され、彼らのニュースソースになることが大切です。
そこが、今までの協賛企業の求めるところと違うところで、ロングスパンで物事を見てくださる企業様が多い。難しい商材ではあるものの、こちらの熱量次第で新しい協賛企業を獲得できる可能性が高いと思います。
参加者)地域連携や社会連携に対してもKPIを設定しておくべきということですが、どのように設定しているのかを教えてほしいです。
「しばふる」をたとえに出すとわかりやすいですね。たとえば、売れた面積だったり、耕作放棄地から緑化した面積が4,000㎡から50,000㎡に増えたというところはKPIとしてわかりやすいと思います。ほかにも、選手と子供たちが一緒に遊ぶプロジェクトであれば、開催する回数や参加人数がKPIになります。
KPIを決めるときは、まずはプロジェクトに対してなにが設定できる数値なのかをピックアップして、そしてどれが将来的にあがっていく数値なのかを選別してKPIを決めます。
そして、もう1つの視点としては、どれがメディアが伝えやすい数値かも考えるようにするとよいです。メディアからインタビューを受けると売り上げや利益、人数といった具体的な数値を求められるので、しっかりとお伝えできる数値を作っておく。そうすると継続して取材をしていただけたときに、その数値を毎回お伝していくことで価値を伝えられるんです。
スタッフ採用にあたって、シャレンパートナーに魅力は感じてもらえているか?
参加者)私たちもインターンの受け入れをしているのですが、うまく運営するコツなどあれば教えてほしいです。
高島)最近は、地域連携や社会連携に興味を持った若者が非常に増えているという印象を持っています。実際にそこに魅力を感じてもらって、入社したいという声もいただきます。
採用は非常に大切だと思っていて、ガイナーレ鳥取は昔と比べて、インターン生の受け入れ制度を大きく変えました。昔はホームゲームの運営をメインで体験してもらっていて、例えばチケットのもぎりとか清掃とかを体験してもらっていました。ただ、それではスポーツ運営には携われるものの、「運営はこんなに大変なんだ」で終わってしまいます。だけど大学生にはそれを感じてもらうことがインターンのゴールなのかというと、それは違うと思う。
そこで、今はガイナーレ鳥取が地域連携や社会連携の取り組みをやっていることを理解し、地域のみなさんとかかわる体験してもらっています。そうすると帰るころには、ガイナーレ鳥取の見え方が変わっている。インターンがきっかけで入社希望をいただくあります。予算の関係で採用には至らない場合もありますが、インターン生とはその後も関係は続くことが多いんです。
参加者)ガイナーレ鳥取は10年以上、シャレンパートナーの活動をしていると思うが、地域連携や社会連携をしたいという動機を持って入社希望のスタッフはいたのでしょうか?
高島)インターンの期間は1~2週間程度。基本、3名以上じゃないと受け入れはしていません。グループディスカッションやアウトプットを出すときに、人数が必要になってくるからです。
インターン生は基本座学から入り、課題を与えます。そして検討した内容をホームゲームで実践してもらっています。そして、実践よりも振り返りに時間を割くようにしていて、どのくらいできたのか、気付きはなんだったのかを分析してもらいます。内容としてはガイナーレ鳥取を良く思ってもらうことを目的とはしておらず、大学生の体験の充実度に重きを置くように心がけています。
地域活性化や、他企業・他業界との協業
参加者)この仕事に携わっていて、地域のことやさまざまな課題を考えるのはすごくいいことだと思っています。しかし、実際に全部やりきるのはむずかしい。そこで、ガイナーレ鳥取では優先順位をどう決めているのかを伺いたいです。
高島)まずは拡張性があるかを考えるようにしています。たとえばこのプロジェクトをやることで仲間が増えるのか、事業化して収益につながるのかなどです。単発で終わってしまうものに関しては優先度は下げていて、リソースがあれば対応することもありますが、ほかのプロジェクトに影響を及ぼさないように考慮しています。
あとは、社内では「友達をいっぱい作りましょう」ということをよく話しています。スポーツとは別軸のネットワークを作っていく時に、プロジェクトをやることで加速度的にネットワークが広がるのであれば、そのプロジェクトはやるべきという判断です。鳥取県は横に長いので、東西を網羅するだけでもまだまだできることがあるなと感じています。
SNSでの発信について。ファンクラブのメリットの打ち出し方とは?
参加者)SNSでの情報発信が活発な今の時代、ファンクラブ限定でのニュースソースの確保が難しくなっているなと感じています。そうなると、ホームゲームでのチケット優先販売やグッズ販売以外では、ファンクラブのメリットを打ち出すのが難しいところ。ガイナーレ鳥取ではどのように取り組んでいるのかを教えてほしいです。
高島)同じく、難しくなっているなと感じています。ガイナーレ鳥取は40代~50代のファンがメインで、若者を増やすことが課題なのですが、グッズや入会販促物を若者向けにしたからといっておそらく若いファンは増えません。そうなると、ファンクラブは「応援している理由」をいかにモノ以外に結びつけるかがポイントになってきます。それが地域活動を一緒にやるだったり、スタジアムの応援の雰囲気だったりなのかなと。
さらにいえば、自分たちの情報発信は、すでにファンになっている人にばかり発信しているのではないかと思っています。ファンを増やすには、ファンになっていない人にどうやって情報発信をしていくかが大切で、サッカー以外の接点をいくつ作れるかが重要です。なので、ファンを増やすということと、社会連携は一直線で結べませんが、先ほどいった「聞く耳を増やす」行動がファンを増やすことにつながって行くのではないかと考えています。
そこで今はモノという短期的な視点ではなく、長期的な視点で、ファンがファンを呼ぶにはどうしたらいいか、ファン同士のコミュニティを作るにはどうしたらいいかを検討しています。
クラブやスポーツ自体をもっと盛り上げるためのアプローチ方法
参加者)女子サッカーは、なでしこジャパンが世界一になった時と比べて人気が落ちてきています。私のクラブでもSNSでの情報発信や、ホームゲームのインベント開催など工夫をしていますが、観客動員に変動があり、固定ファンの獲得がまだまだだと感じています。女子サッカーをもっと盛り上げる為には、高島さんだったらどういうアプローチを行いますか。
高島)スタジアムの集客はだれが何人、人を呼べるかの問題です。サッカーの技術で人を呼ぶ選手もいれば、人柄で呼ぶ選手もいる、運営の情報発信力で呼ばれた人もいたりする。集客はそういったいろんなものの集合体です。ただ、実際にはクラブのリソースは限られている。だからこそ、ファンがファンを呼ぶ仕組み作りが大切なんです。
ガイナーレ鳥取ではアクションシートというものを作っています。ベースとなる集客数を把握し、さらに招待やイベントによるそれ以外の集客数の予想を立てています。
天候が雨だと集客数が2~3割減ったりと、そういった莫大なデータがある中で、自分たちの集客のベース値を知ることが大切です。そしてそのベース値をどんどん増やしていくことが安定した集客につながる。
イベント開催や好成績などで瞬間風速が立つこともあるが、瞬間風速もベースを増やすには大切な要素です。そして瞬間風速とベースアップの関係性を徹底的に分析してほしい。
「たぶんこれだね」で終わるのではなく、こういう方法もあったのではないか?こっちの手法も取れたのではないか?と分析し、仮説を立てる。ベースを増やすことは、この振り返りから始まると思っています。
地域活性化に際しての行政とのかかわり方
高島)私自身は県外出身なので、入社した際には鳥取に知り合いはいなかったのですが、ガイナーレ鳥取自体は地元出身のスタッフが多いんです。
たとえば同級生が市役所で働いているとか、友達が教員だとかがよくある。仕事でなにか困って、これを聞きたいとなると、地元出身のスタッフがこの人に聞くといいと教えてくれて、つないでくれます。これは自分がどんなに頑張っても埋められないものです。
だから、自分では彼らがつながっていないネットワークを作ることに努めています。ガイナーレ鳥取は18:30には仕事が終わるので、そのあとは地元のコミュニティや街づくりラボなどに足を運んで知り合いを作るようにしています。その中で、行政の方とも知り合いになることがあります。
参加者)私たちの活動しているリーグは、都道府県リーグなので地域とかかわらないと集客ができず、上位リーグに上がったとしてもその活動がなければ応援していただくことができないと思っています。高島さんの地域活動は、高島さんの経験から生まれてきたのか、ラボなどの地域の方の声を参考に生まれてきたのかを伺いたいです。
地域活動のアイデアや組み合わせはいろいろありますが、1つの視点としては補助金があります。
補助金に対して、ガイナーレ鳥取を組み合わせるとなにができるか?を考える。補助金というのは地域が求めていることに即して作られていることが多く、補助金の裏には地域の声がたくさん反映されています。行政もやるからには、実現可能性や成果を望んでいるので、行政がどういったことを望んでいるのかなどの詳細をヒアリングするようにしています。
座談会の感想
似たような課題を抱えるクラブが多く親近感が湧きましたし、各地域の中で何ができるのかというところは考えさせられました。
高島様へ悩みをご相談させていただけたことは非常に貴重でしたし、個人的にもこれまで持っていた固定概念のようなものを改めて見つめ直すことができました。
カテゴリーは異なりますが、クラブ運営を行なっていく上での方向性や軸とするものはどの競技、クラブにおいても同じだと再確認できました。
とても有意義でした。他のプロスポーツチームがどのように考えて行動しているのかを知る良い機会でした。
他の参加者さんがする質問もとても興味深いものが多かったので、このように多くのチームとお話するのはいいですね。
伺っても良いものかと悩むような質問にも、まっすぐ丁寧にお答えいただき、また、他のスポーツ団体の皆様の抱える課題を相互に共有できたことも大変貴重な機会となりました。
セミナーとは違い人柄が見える形の座談会は、オンラインでも良いものでした。
高島様のお人柄なんだとおもいますが、他球団への情報共有を惜しまない姿勢に感動しました。
こうして積極的に自チームの取り組みの仕組みをご紹介いただけたことがとてもありがたかったです。
地域活動をしていくことが私の所属する団体の役割ですが、それをKPIとしてどう数字で示すかということに悩んでいたので、座談会のなかで質問する時間がありとても助かりました。
株式会社インターナショナルスポーツマーケティングでは、これからもみなさまの団体運営に役立つセミナーを開催してまいります。ご興味のある方はお気軽にご参加ください。
ぜぶらる編集部